宇宙では涙がこぼれない──体を洗うのはコップ1杯、尿も飲み水に戻る
無重力では水は下に落ちず、表面張力で丸い玉になって漂う。だから泣いても涙は頬を伝わず、目のまわりに溜まっていく。体を洗うのはコップ1杯ぶんの150〜200mL。しかも尿や汗、吐く息の湿気まで集めて98%を飲み水に戻している。蛇口の水が落ちるのは、当たり前じゃなかった。
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無重力では水は下に落ちず、表面張力で丸い玉になって漂う。だから泣いても涙は頬を伝わず、目のまわりに溜まっていく。体を洗うのはコップ1杯ぶんの150〜200mL。しかも尿や汗、吐く息の湿気まで集めて98%を飲み水に戻している。蛇口の水が落ちるのは、当たり前じゃなかった。
太陽の光が地球に届くのに約8分。でも隣の恒星プロキシマ・ケンタウリの光は、4年以上かけてやっと届く。夜空に見えるのは全部ちょっと昔の姿で、今まさにそこで起きていることは誰にも見えない。約40兆km先の「過去」を、わたしたちは毎晩見上げている。
土星の北極には40年以上ずっと同じ六角形が居座っている。ところが反対の南極で、ハッブルが10辺の『十角形』をとらえた。2023年にはかすかだったのが、2024、2025年とはっきり育っていく。同じ惑星の反対の極で、なぜ辺の数が違う形が生まれるのかは、まだ誰にも分からない。
パルサーを7.8時間で一周する木星サイズの惑星。その空はヘリウムと炭素でできていて、水もメタンもない。昼は約2000℃、空の底では炭素がダイヤの雲になる。しかも、どうやって生まれたのか誰にも説明できない。JWSTが見つけた、太陽系のどの惑星とも似ていない空の話。
2025年6月、4000万光年先で星が爆発した。天文学者がまずやったのは昔の写真をめくること。ハッブルには写らなかった親星が、ウェッブの赤外線画像にだけ写っていた。星が自分のちりに隠れていたからだ。爆発のあとに「生前の姿」を探す天文学の答え合わせ。
満月がもう1つ空に増えたら、夜は星が見えないほど明るくなり、潮の満ち引きが重なって海辺の街まで海水が上がってくる。しかも2つの月は長く仲良く回り続けられず、いつか衝突して地球は土星のような環を持つかもしれない。遠ざかり続ける今の1つの月が、どれだけ絶妙なバランスの上に乗っているかという話。
今あなたが自撮りに使うカメラの中身は、火星や太陽に探査機を送るためJPLで小さくされた「目」だ。同じ仕組みのセンサーが年に約70億個、ほぼ地球の人口ぶん作られてポケットに入っている。
無重力に入ると体液が頭へ流れて顔がむくみ、脚は細くなる。心臓は形を変えてサボりはじめ、体重を支える骨は『もう支えなくていい』と毎月1〜1.5%ずつ溶けていく。背骨は伸びて背が高くなり、目の見え方まで変わる。体が地上仕様を勝手に解除していく、宇宙飛行士の体の話。
惑星は自分では光らないのに、太陽系の外ではすでに6,000個以上が確認されている。手前の星の重力が奥の星の光を一瞬だけ明るくする——その歪みから見えない惑星を探すのが重力マイクロレンズ。ハッブルの100倍の視野で10万個を狙うローマン宇宙望遠鏡の主力になる。
宇宙メディアSORABUMIが解説。NASAのTESSは2025年9月時点で6000個近い系外惑星の目印を見つけたが、本物と確定したのは679個。残る5000個超の候補を、減光をまねる食連星や黒点と見分け、星のふらつきで質量を量って確かめる地道な検証の話。
21,000光年先を走る中性子星PSR J1101-6101は、最寄りの恒星までの約9倍にあたる37光年もの光の尾を引いている。NASAのX線衛星IXPEが、この“宇宙の灯台”の磁場の向きを人類で初めて直接測った。宇宙メディアSORABUMIが解説する。
JWSTが、ビッグバンからわずか8億年後の宇宙で、少なくとも5つの銀河が合体する『JWSTのクインテット』を発見。衝突で引きちぎられたガスが酸素を銀河の外へ運び、若い宇宙が重い元素を配って回る現場が見えてきた。宇宙メディアSORABUMIが解説する。
白色矮星(星の燃えかす)のすぐそばで、木星より大きな惑星WD 1856+534 bが平均約-87℃で回っている。JWSTが直接光をとらえた系外惑星として最も冷たい。飲み込まれる運命を生き延びた惑星の話を、宇宙メディアSORABUMIが解説する。
系外惑星の発見ニュースの裏で、大気の成分を記録した『スペクトル』を集める図書館がある。2026年1月、そこに一度に468枚が加わり蔵書が約4割増えた。宇宙メディアSORABUMIが、貯めること自体が科学を進める理由を解説する。