星と銀河
恒星の誕生から死まで、天の川銀河から宇宙の大規模構造まで。
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赤い星ほど冷たく、青白い星ほど灼熱——星の色は表面温度の目盛りだった
蛇口なら赤はお湯、青は水。でも夜空では逆で、赤い星はおよそ3,000度とぬるめ、青白い星は3万度超の灼熱だ。太陽はその中間の黄色で約5,500度。星の色は好みでも派手さでもなく、表面温度をそのまま映した目盛りで、オリオン座の赤いベテルギウスと青いリゲルなら肉眼でも温度差が読める。
太陽の表面は5,500度、その外側のコロナは200万度という逆転
太陽の表面は約5,500度。なのに、その外側に広がる薄い大気コロナは約200万度あり、表面より約360倍も熱い。火から遠いほうが熱いという物理の非常識が100年近く解けず、いまParker Solar Probeがコロナに突っ込んで犯人を追っている。
ウェッブが見つけた、爆発する前の星の姿——ハッブルには写っていなかった
2025年6月、4000万光年先で星が爆発した。天文学者がまずやったのは昔の写真をめくること。ハッブルには写らなかった親星が、ウェッブの赤外線画像にだけ写っていた。星が自分のちりに隠れていたからだ。爆発のあとに「生前の姿」を探す天文学の答え合わせ。
「宇宙の灯台」死んだ星が引く37光年の尾、その磁場を初めて直接測った
21,000光年先を走る中性子星PSR J1101-6101は、最寄りの恒星までの約9倍にあたる37光年もの光の尾を引いている。NASAのX線衛星IXPEが、この“宇宙の灯台”の磁場の向きを人類で初めて直接測った。宇宙メディアSORABUMIが解説する。
ビッグバンから8億年、ぶつかり合う5つの銀河が酸素をまき散らしていた
JWSTが、ビッグバンからわずか8億年後の宇宙で、少なくとも5つの銀河が合体する『JWSTのクインテット』を発見。衝突で引きちぎられたガスが酸素を銀河の外へ運び、若い宇宙が重い元素を配って回る現場が見えてきた。宇宙メディアSORABUMIが解説する。
望遠鏡は広く深くを同時に見られない、だから空は二種類の目で調べる
満月の10分の1ほどの暗闇を11日間見つめ、ハッブルは約1万個の銀河を掘り出した。一方TESSは全天をざっと舐める。なぜ空を調べるのに正反対の望遠鏡が両方いるのか。視野・解像度・露光時間のトレードオフから、宇宙メディアSORABUMIが読み解く。
見えないブラックホールを、星団で逃げ出すほど速く動く星があぶり出した
目に見えないブラックホールは、どうやって見つけるのか。オメガ・ケンタウリの中心で、逃げ出すほど速く動く7つの星が、太陽8,200個分以上の「中間質量ブラックホール」の存在を裏づけた。ハッブルの約20年分・500枚超の画像から炙り出した手法を宇宙メディアSORABUMIが解説する。
白色矮星が、隣の赤い星のまぶしさに隠れて27年間見つからなかった
地球から約25光年先、太陽に9番目に近い白色矮星(星の燃えかす)が、隣で輝く赤色矮星のまぶしさに紛れて27年間も見つからずにいた。ハッブル宇宙望遠鏡の紫外線観測が、65光年以内に隠れていた4つの死んだ星をあぶり出した経緯を、宇宙メディアSORABUMIが解説する。
重力そのものを望遠鏡にする ── 104億光年先の「早すぎる」銀河団
JWSTが2026年、104億光年先の銀河団XLSSC 122が強い重力レンズを起こしていると確認した。手前の重力が背後の光を曲げて拡大する「重力の望遠鏡」と、密集構造ができるには早すぎる時代にもう完成していた集団の謎を、宇宙メディアSORABUMIが解説する。
宇宙のちりの材料がない銀河で、星が鉄だけを使ってちりを作っていた
宇宙のちりは惑星や私たちの体の材料になる固体微粒子。太陽の3〜7%しか重い元素がない原始的な矮小銀河Sextans Aで、JWSTが鉄だけでできたちりを見つけた。初期宇宙がどうやってちりを作ったのか、その意外な答えを宇宙メディアSORABUMIが解説する。
星間空間で4炭素の糖が見つかった ── DNAより前の遺伝子の祖先候補
銀河中心の分子雲G+0.693−0.027で炭素4個の糖エリスルロースが初検出された。DNAより単純な遺伝子分子TNAの素になりうる分子だ。しかも作られ方が予想外で、2炭素のかけらが合体していた。宇宙メディアSORABUMIがその意味を読み解く。
惑星が生まれる瞬間を初めて動画でとらえた ── AB Aurigaeの回転円盤
2026年6月、ESO/VLTのSPHERE装置が惑星誕生の現場を4年かけて直接観測。原始惑星系円盤の「回転」を初めて映像でとらえ、理論では説明できない複雑な動きが見えてきた。
渦巻き銀河M88は、旅をしながら「削られていく」── おとめ座銀河団のラム圧剥ぎ取り
6,300万光年先の渦巻き銀河M88は、銀河団の中を移動しながらガスを剥ぎ取られている。HubbleがM88で捉えた「ラム圧剥ぎ取り」という現象が、銀河の一生を決める仕組みをわかりやすく解説。
160万個の星が1か所に密集している ── NGC 6441という名前の「宇宙の過密地帯」
ハッブル宇宙望遠鏡が捉えたさそり座の球状星団NGC 6441。太陽の近所の1万倍以上の密度で星が詰め込まれた空間では、星同士の衝突が「日常」として起きている。その驚きの構造と、球状星団が宇宙史に刻む古さを読む。
宇宙の骨格が見えた ── JWSTが16万4000銀河で描いたコズミックウェブの地図
宇宙の銀河は孤立して存在するのではなく、フィラメントと呼ばれる糸状の構造に沿って並んでいる。JWSTのCOSMOS-Webサーベイが、宇宙誕生後10億年まで遡るこの網目構造の最高精度地図を完成させた。
星の色は寿命を語っている ── 青・黄・赤、それぞれの個性と一生
夜空に光る星が青や赤に見える理由、実は「見た目の色」は星の温度そのもの。青い星は熱くて短命、赤い星は冷たくて気の遠くなるほど長命——星の色が一生を決める仕組みを宇宙メディアSORABUMIが解説する。
天の川銀河の片側だけが熱い ── 大マゼラン雲が引き起こす非対称の謎
天の川銀河を取り巻く高温ガスの層が、南半球側だけ約12%高温だとわかってきた。原因は近くを通る衛星銀河の重力。1億年かけてじわじわ進む銀河スケールの圧縮現象を読み解く。
重力波が開いた「宇宙を聴く」時代 ── 光では届かない宇宙の音
2015年、人類は初めて宇宙の「揺れ」を検出した。重力波とは何か、どうやって測るのか、そして何がわかったのか。光では見えなかった宇宙の正体に迫る。
2つのクエーサーが並んで光る ── 遠い宇宙で銀河が衝突している証拠
宇宙で最も明るい天体「クエーサー」が2つ並んで見つかる現象は、銀河同士の巨大な合体の証拠だ。宇宙誕生から9億年後の空を見せるこの発見が、銀河の成長史をどう書き換えるかを解説する。