星や惑星が丸いのは自分の重力が角を削るから、氷は岩より小さく丸くなる
小惑星ベスタは差し渡し約530kmもあるのに角張ったいびつな形。でも約394kmと小さい土星の衛星ミマスはほぼ丸い。丸くなる境目は大きさだけでなく、岩か氷かで動く。十分重くなると自分の重力が自分の角を削り、どの方向もほぼ同じ半径に落ち着いていく。
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小惑星ベスタは差し渡し約530kmもあるのに角張ったいびつな形。でも約394kmと小さい土星の衛星ミマスはほぼ丸い。丸くなる境目は大きさだけでなく、岩か氷かで動く。十分重くなると自分の重力が自分の角を削り、どの方向もほぼ同じ半径に落ち着いていく。
映画スターウォーズの『二つの夕日』の空は空想じゃない。245光年先のKepler-16bは土星ほどのガス惑星で、41日で回り合う二つの星のまわりを229日かけてまとめて周回している。二つの重力に引き裂かれず回れるのは、ちゃんと距離を取っているからだ。
星が無限にあるなら、どの方向を見ても最後は星に当たって夜空は真っ白に輝くはず。なのに暗いのは、宇宙に約138億年の始まりがあって遠い光がまだ届かず、膨張が光を引き伸ばすから。しかも実は全天は今も光っている——2.7度の、目に見えないマイクロ波で。
永遠に残るように見えるブラックホールにも、実は終わりがある。質量を足すほど冷たく長生きになり、小さいものほど熱くて激しく、最後は爆発して消える。太陽ほどの質量でも蒸発しきるのは約10の67乗年後——宇宙の年齢138億年が丸ごと霞む、気の遠くなる未来の話だ。
蛇口なら赤はお湯、青は水。でも夜空では逆で、赤い星はおよそ3,000度とぬるめ、青白い星は3万度超の灼熱だ。太陽はその中間の黄色で約5,500度。星の色は好みでも派手さでもなく、表面温度をそのまま映した目盛りで、オリオン座の赤いベテルギウスと青いリゲルなら肉眼でも温度差が読める。
月は毎年2.5センチずつ地球から逃げていて、その代わりに地球の1日を少しずつ長くしている。しかも自転軸をまっすぐ近くに支える重しでもある。月がなければ1日は短いまま、季節はもっと荒れていた。夜空のおなじみが、実は毎日の時間と気候を静かに握っている話。
ブラックホールは何でも吸い込む掃除機、ではない。NASAいわく、事象の地平線の外では同じ重さの普通の星と引力はまったく同じ。だから太陽が半径3kmのブラックホールに化けても、1億5000万km先の地球はいつも通り回り続ける。吸い込まれるのは、地平線のすぐそばまで行ったときだけ。
大きさも質量も地球とそっくりな金星。なのに地表は467度、鉛がドロドロに溶ける。気圧は地球の93倍で、深さ900メートルの海の底にいるようなもの。同じ材料で生まれた隣の星をここまで変えたのは、二酸化炭素の大気が熱を逃さない暴走温室効果だった。
約400光年先のPDS 70では、ガス円盤に空いたすき間で木星の数倍の惑星がいま材料を集めて育っている。表面はおよそ1000℃、主星からは太陽〜天王星ほど離れた場所。『惑星候補』ではなく生まれている現場を、はっきり1枚に写した初めての例の話。
あなたは今この瞬間、時速1670kmで東へ運ばれている。地球の自転が生む遠心力が海を赤道へ盛り上げているからだ。もし回転が止まれば海は両極へ逃げ、赤道には1周ぐるりと陸がつながる。見慣れた空も海も「回っているおかげ」で今の形をしている、という思考実験。
重力があると結晶は沈んで偏り、粒がそろわない。だから製薬会社メルクは抗がん剤キイトルーダの結晶を国際宇宙ステーションで育てた。宇宙では39マイクロメートルの均一な粒がそろい、その成果が点滴を皮下注射に変える注射薬につながっている。宇宙の地味な実験は、もう地上の患者の腕に届いている。
太陽の表面は約5,500度。なのに、その外側に広がる薄い大気コロナは約200万度あり、表面より約360倍も熱い。火から遠いほうが熱いという物理の非常識が100年近く解けず、いまParker Solar Probeがコロナに突っ込んで犯人を追っている。
ブラックホールには星サイズ(太陽の100倍未満)と銀河中心の超巨大(数百万〜数十億倍)があるのに、その中間だけ長年見つからなかった。4.5億光年先で通りかかった星を一個引き裂いた一瞬、太陽の数百〜数十万倍という『中くらい』が、ようやく外れの星団で姿を見せた。
無重力では水は下に落ちず、表面張力で丸い玉になって漂う。だから泣いても涙は頬を伝わず、目のまわりに溜まっていく。体を洗うのはコップ1杯ぶんの150〜200mL。しかも尿や汗、吐く息の湿気まで集めて98%を飲み水に戻している。蛇口の水が落ちるのは、当たり前じゃなかった。