惑星の引力を「借りる」宇宙旅行術 ── Psyche探査機が火星で実演した重力アシスト
2026年5月19日2026年5月、NASAのPsyche探査機が火星上空を通過し、燃料を使わずに秒速4 kmの加速を得た。惑星の重力を利用してスピードを上げる「重力アシスト」という宇宙航行の技を、その仕組みと50年の歴史とともに解説する。
太陽と惑星、月、彗星、小惑星。私たちのご近所、太陽系の素顔に迫る。
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2026年5月、NASAのPsyche探査機が火星上空を通過し、燃料を使わずに秒速4 kmの加速を得た。惑星の重力を利用してスピードを上げる「重力アシスト」という宇宙航行の技を、その仕組みと50年の歴史とともに解説する。
2026年8月、中国の嫦娥7号が月の南極へ向かう。その目的は「水氷の直接採集」。なぜ月の水がそんなに大事なのか、永久影という場所の不思議さから、宇宙開発の未来まで整理してみた。
火星の中緯度に広がる氷河は、岩石ではなく80%以上が純粋な水の氷だと判明した。これが何を意味するのか、有人探査への影響とともに考える。
直径わずか500kmの太陽系外縁天体2002 XV93に薄い大気が見つかった。冥王星より小さな天体がなぜ大気を保てるのか、掩蔽観測の手法とともに解説する。
NASAのJuno探査機が木星の形状を再測定し、50年間信じられてきた定説を覆した。赤道半径は約8km、極半径は約24km小さいことが判明。この「わずかな差」が系外惑星研究に波紋を広げている。
ESAと中国科学院が共同開発したSMILE探査機が2026年5月19日に打ち上げを予定している。太陽風が地球の磁気圏にぶつかる瞬間をX線で初めて映像化し、宇宙天気の理解を根本から変えようとしている。
ケック天文台とJWST・ハッブルの観測で、天王星の最外側の2つの環の組成がまったく異なると判明した。片方は水の氷で青く輝き、もう片方は岩石と有機物の赤茶色。1つの惑星の輪がなぜここまで違うのか。
国際宇宙ステーション(ISS)は2030年代に退役する。代わりに宇宙に浮かぶのは、民間企業が建造・運営する商業宇宙ステーションだ。宇宙の「民営化」が何を変え、何を変えないのかを宇宙メディアSORABUMIが解説する。
太陽系の惑星がどのように生まれたのか、ガスと塵の雲から始まり数億年かけて岩石惑星や巨大ガス惑星が形成される仕組みを宇宙メディアSORABUMIが解説。系外惑星研究が明かす多様な惑星系の姿も紹介する。
毎年5月、地球はハレー彗星が残したゴミの山を突き抜ける。エータ・アクアリイド流星群が南半球でより豪快に見える理由と、流星が大気を焦がす仕組みを宇宙メディアSORABUMIが解説する。
2026年春、肉眼で見える彗星が太陽系に帰ってきた。前回の接近は18万年前で、今回限りで二度と戻らない。なぜ彗星はこれほど人を惹きつけるのか。観測の仕方と彗星という天体の素顔を一緒に考えたい。
天王星と海王星は「氷の巨人」と呼ばれるが、内部には固体でも液体でもない奇妙な物質状態が存在する可能性が出てきた。炭素は動かず水素だけが螺旋状に流れる「超イオン状態」が、2惑星の謎の磁場を説明するかもしれない。
ESAとJAXAが2025年3月に月・火星探査の協力強化を宣言した。月に48か国が集まる理由は「平和の理念」だけではない。費用・技術・政治という三つの力学から、宇宙探査の国際協力を読み解く。
NASAのキュリオシティが火星の岩から21種の有機分子を検出した。うち7種は火星で初めて見つかる分子だ。生命の証拠ではない。しかしその岩は、生命が存在できる化学環境を35億年も保存していた。
複数の火星探査機が太陽嵐の到達を同時観測した。磁気圏を失った火星では、地球の何倍もの放射線が表面に降り注ぐ。火星有人探査の最大の障壁を探る。
太陽から流れるイオンが宇宙の水素と衝突するたびにX線が生まれる。eROSITA望遠鏡が初めて太陽系自体の輝きを深宇宙の信号から切り分けることに成功した、その仕組みと意味を解説する。
軌道上の人工物は今や約3万個。壊れた衛星やロケットの残骸がぶつかり合うと、破片が破片を生む連鎖反応が始まる。ケスラーシンドロームの正体と、2026年時点で見えてきた危険な高度を整理する。