もうひとつの地球さがし

系外惑星の探索と第二の地球研究。ハビタブルゾーンや生命の条件をやさしく解説。

34本の記事

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二つの太陽が沈む空は実在する。245光年先、二つの星をまとめて回る惑星

映画スターウォーズの『二つの夕日』の空は空想じゃない。245光年先のKepler-16bは土星ほどのガス惑星で、41日で回り合う二つの星のまわりを229日かけてまとめて周回している。二つの重力に引き裂かれず回れるのは、ちゃんと距離を取っているからだ。

惑星が生まれる現場を、円盤のすき間で初めて直接写したPDS 70

約400光年先のPDS 70では、ガス円盤に空いたすき間で木星の数倍の惑星がいま材料を集めて育っている。表面はおよそ1000℃、主星からは太陽〜天王星ほど離れた場所。『惑星候補』ではなく生まれている現場を、はっきり1枚に写した初めての例の話。

炭素でできた空の底にダイヤの雲 ── 太陽系の常識が通じない系外惑星

パルサーを7.8時間で一周する木星サイズの惑星。その空はヘリウムと炭素でできていて、水もメタンもない。昼は約2000℃、空の底では炭素がダイヤの雲になる。しかも、どうやって生まれたのか誰にも説明できない。JWSTが見つけた、太陽系のどの惑星とも似ていない空の話。

自分で光らない惑星が、はるか遠くの星の光をゆがめる一瞬に見つかる

惑星は自分では光らないのに、太陽系の外ではすでに6,000個以上が確認されている。手前の星の重力が奥の星の光を一瞬だけ明るくする——その歪みから見えない惑星を探すのが重力マイクロレンズ。ハッブルの100倍の視野で10万個を狙うローマン宇宙望遠鏡の主力になる。

TESSが見つけた惑星6000個、本物と確定したのは679個だけ

宇宙メディアSORABUMIが解説。NASAのTESSは2025年9月時点で6000個近い系外惑星の目印を見つけたが、本物と確定したのは679個。残る5000個超の候補を、減光をまねる食連星や黒点と見分け、星のふらつきで質量を量って確かめる地道な検証の話。

巨大惑星は『失敗した星』より速く自転していた──重さと回転の逆転

Keck天文台のKPICが巨大ガス惑星と褐色矮星(失敗した星)の自転を分光で測定。HR 8799系では3倍以上重い褐色矮星が、軽い惑星より約6倍もゆっくり回っていた。生まれたての惑星の磁場が円盤にブレーキをかけた痕跡と考えられ、自転が惑星と星を分ける手がかりになる。

第二の地球は星を0.008%陰らせるだけ、PLATOが待つ一瞬の影

太陽を横切る地球は、明るさをわずか0.008%しか陰らせない。ESAが2027年の打ち上げを目指す系外惑星探査機PLATOは、20万個を超える星でこの一瞬の影を何年も待ちつづける。第二の地球探しがなぜ気の長い作業なのかを、宇宙メディアSORABUMIが解説する。

生命らしき分子が出ても、まぐれ350万分の1を切るまで発見と呼ばない

系外惑星の大気に生命由来かもしれない分子の兆候が出ても、科学者はすぐ喜ばない。まぐれで起きる確率が約350万分の1を切る『5シグマ』に届くまで、そして期待している自分の確証バイアスを疑い終えるまで、それは『発見』ではない。確からしさの物差しと科学の作法を宇宙メディアSORABUMIが解説する。

何十光年も先の惑星に空気があるか、星の光がわずかに欠ける色で読む

何十光年も先の岩石惑星に空気があるかを、人類はどう確かめるのか。惑星が主星の前を横切る一瞬、大気をかすめた光がわずかに欠ける──その「色の指紋」を読む透過分光の仕組みと、地球サイズの惑星だと手がかりがリンゴの皮ほど薄くなる理由を、宇宙メディアSORABUMIが解説する。

ベータ・ピクトリスの3番目の惑星、10年前の写真にもう写っていた

ベータ・ピクトリスで3番目の惑星d が直接撮像で見つかった。ところが発見後に過去のデータを見返すと、11年以上前の観測にすでに写っていたという。b の100倍暗いこの惑星が、なぜ長く見逃されたのかを宇宙メディアSORABUMIが解説する。

ハビタブルゾーンにいても空気は残らない──惑星を分ける「宇宙の海岸線」

25光年先で見つかったスーパーアースGJ 3378 bは、母星から地球の約9割の光を受けるハビタブルゾーンのど真ん中にいる。それでも生命探しの鍵は距離ではなく、大気を宇宙へ逃がさず守り切れるか。宇宙の海岸線という新しい物差しを宇宙メディアSORABUMIが解説。

WASP-121b、逃げる大気の尾が後ろだけでなく前にも伸びていた

JWSTが超高温の巨大ガス惑星WASP-121bを公転1周ぶん連続観測。858光年先で逃げていく大気が、惑星の後ろだけでなく前にも尾を伸ばす『二重の尾』だと判明した。系外惑星から大気がこぼれる現場を1周通して追った観測を、宇宙メディアSORABUMIが解説する。

孤独なはずの巨大惑星に、内側で生き残った小さな相棒がいた

宇宙メディアSORABUMIが解説。190光年先のTOI-1130では、内側を弾き飛ばすはずのホットジュピターのさらに内側で、公転4日のミニ海王星が生き残っていた。JWSTが大気から読み解いた「2つそろって遠くから引っ越してきた」物語。

28光年先に「住めるかもしれない」惑星が見つかった ── Ross 318 bの発見

地球からわずか28光年の赤色矮星Ross 318を周回するスーパーアースが発見された。地球の6倍の質量を持ちながら液体の水が存在できるゾーン内にあり、大気の存在も示唆されている。生命の条件を探す旅がまた一歩進んだ。

最も多い星は、生命にやさしくない ── M型星のフレアが惑星を焼く話

銀河の星の7割以上を占めるM型矮小星(赤色矮星)。小さくて長命で、地球型惑星を多く持つのに、なぜ生命が育ちにくいのか。頻発するフレアと惑星の大気の攻防を、宇宙メディアSORABUMIが解説します。

ハビタブルゾーンって結局なに? ── 「地球と似た距離」だけじゃ足りない話

系外惑星探しでよく聞く「ハビタブルゾーン」。実は星からの距離だけでは決まらない。大気・磁場・自転、そしてゾーンの外にも広がる「内部海」の世界まで、生命が住める条件の本当のところを図解で整理する。

生命の材料は宇宙に余るほどある ── それでも地球だけに生き物がいる理由

ベンゼンが宇宙で見つかった。アミノ酸も、核酸塩基も彗星に乗って届く。有機分子は宇宙に珍しくない。それなのになぜ生命は地球だけなのか。材料と生命のあいだにある巨大な壁を、JWSTの最新観測から問い直す。