ブラックホールにも寿命がある。小さいものほど熱く、速く蒸発する
永遠に残るように見えるブラックホールにも、実は終わりがある。質量を足すほど冷たく長生きになり、小さいものほど熱くて激しく、最後は爆発して消える。太陽ほどの質量でも蒸発しきるのは約10の67乗年後——宇宙の年齢138億年が丸ごと霞む、気の遠くなる未来の話だ。
ブラックホール、ダークマター、宇宙の果て——まだ解けていない宇宙の謎を掘り下げる。
18本の記事
永遠に残るように見えるブラックホールにも、実は終わりがある。質量を足すほど冷たく長生きになり、小さいものほど熱くて激しく、最後は爆発して消える。太陽ほどの質量でも蒸発しきるのは約10の67乗年後——宇宙の年齢138億年が丸ごと霞む、気の遠くなる未来の話だ。
ブラックホールは何でも吸い込む掃除機、ではない。NASAいわく、事象の地平線の外では同じ重さの普通の星と引力はまったく同じ。だから太陽が半径3kmのブラックホールに化けても、1億5000万km先の地球はいつも通り回り続ける。吸い込まれるのは、地平線のすぐそばまで行ったときだけ。
ブラックホールには星サイズ(太陽の100倍未満)と銀河中心の超巨大(数百万〜数十億倍)があるのに、その中間だけ長年見つからなかった。4.5億光年先で通りかかった星を一個引き裂いた一瞬、太陽の数百〜数十万倍という『中くらい』が、ようやく外れの星団で姿を見せた。
巨大ブラックホールは銀河の中心にいるのが常識だった。ところが同じ銀河の中に、中心から約2600光年だけ外れて隠れていた二つ目が、星を1つ飲み込む閃光で見つかった。太陽が天の川の中心から離れている距離の約10分の1。中心に近いのに、ど真ん中ではない。なぜそこにいるのかを追う。
宇宙が始まって1秒未満のうちにできたかもしれない『原始ブラックホール』。星から生まれるブラックホールと違い、太陽より軽くなれる。2026年時点で重力波は累計390回検出されたが、その決定的な1個はまだ見つかっていない。宇宙メディアSORABUMIが解説する。
ブラックホールは何でも吸い込むイメージだが、実は餌が近づかないと飢える。JWSTがNGC 4696の中心約2000光年(618パーセク)四方を観測し、1億度のガスが糸となって回転円盤へ落ちる自給自足の仕組みを初めて捉えた。
JWSTが初期宇宙で見つけた謎の天体「リトルレッドドット」。2026年6月、その一つGLIMPSE-17775のスペクトルから40本超の輝線と16本の鉄の吸収線が見つかり、正体は銀河ではなくガスに包まれたブラックホールだと判明した。宇宙メディアSORABUMI。
天の川銀河の中心にある巨大ブラックホール・いて座A*から、強力な「風」が噴き出していることが初めて直接確認された。50年間見えなかったのはなぜか。この発見が銀河の進化にどんな意味を持つのかを丁寧に解説する。
人類が最初に確認したブラックホール、Cygnus X-1から光速の半分で噴き出すジェットが、太陽1万個分のエネルギーを持つことが初めて直接測定された。18年の観測と「踊るジェット」が明かした宇宙の仕組みとは。
銀河J1007+3540の中心で、1億年間眠っていたブラックホールが突然ジェットを噴き出した。古い痕跡と新しい噴出が重なる奇妙な姿を電波望遠鏡が捉えた。ブラックホールはなぜ眠り、なぜ目覚めるのか。
ブラックホールは光すら逃げられない天体なのに、なぜ輝くリングが見えるのか。その鍵を握る「光子球」の仕組みを、EHTの観測成果や重力レンズ効果とともにわかりやすく解説します。宇宙の常識をひっくり返す驚きの物理現象に迫ります。